糖尿病の自覚症状
糖尿病の自覚症状や診断基準についての解説。
糖尿病という疾患は、自覚症状などにほとんど気付かなかったが健康診断や人間ドックを受診した際に、血糖値が基準値より高いといったことや、問診されることで自分では関係ないと考えていた症状が該当し、糖尿病と診断されることも多々あるようです。 また、異なる病気の治療の際に糖尿病を患っている可能性があると偶然的に診断される人も結構おられるようで、よほど高血糖特有の症状を日常的に意識して気に掛けている人でもない限り、糖尿病の初期症状であると自己判断して通院をされる方は少ないようです。その他に、空腹時の血糖値は正常値を示していても、食事をした後に基準値より大きく上昇するといった、【隠れ糖尿病】の患者さんも多いようです。 |
糖尿病の初期症状
糖尿病の初期症状としては、【日常的に体がだるく感じる】【疲れやすく、疲れが取れにくい】【喉が異常に渇くことが多く、飲む水の量も多い】【頻尿になり、尿量も増えた】【体重が急に増えたり、急激に減ったりする】【食欲旺盛になり異常に食べる】などが典型的な症状として挙げられることが多いのですが、これらの症状が必ずしも糖尿病に限ったものではないことから、単なる疲労や体調不良との区別がつかず、自分で判断することは困難な場合が多いようです。
また、健康診断などで行う血液検査の結果で血糖値が正常値の範囲内であっても、それが空腹時に測定した【空腹時血糖値】であれば糖尿病ではないという確証は持ちにくく、【食後血糖値】で正常値を著しく超えるケースも多くあり、この要因も【隠れ糖尿病】と呼ばれる潜在患者の数が多いといわれている由縁の一つです。
糖尿病の診断基準
糖尿病の診断基準としては、【日本糖尿病学会】が定めた下記の基準が診断に用いられます。
・空腹時血糖値が126mg/dl以上
・随時血糖値が200mg/dl以上
・食後2時間目の血糖値(ブドウ糖負荷試験)が200mg/dl以上
1回目の検査で糖尿病と診断される場合
糖尿病の診断基準として、上記のいずれかの項目に当てはまった場合には【糖尿病型】である診断され、別の日に実施した検査でも上記項目のいずれかが確認され、通算2回以上該当すれば糖尿病であると診断されます。
但し、先に挙げた診断項目以外に、次に挙げる項目に該当する場合であれば、1回目の検査の時点において糖尿病と診断されます。
・糖尿病の典型的な諸症状がみられる(喉の渇き、多飲、多尿、体重減少など)
・グリコヘモグロビン(HbA1c)が6.5%以上
・糖尿病性網膜症が認めらる