脂肪肝の治療法

脂肪肝の治療法の中でも食事療法についての解説とアルコール性脂肪肝などに関して。

脂肪肝治療法としては、原因によってそれに応じた方法が行われますが、基本的に【アルコール性脂肪肝】であれば禁酒をベースに食生活の改善、【非アルコール性脂肪肝】の場合であれば、食事療法運動療法といったことを中心として実施されることが一般的です。

脂肪肝は何らかの要因で肝臓に中性脂肪が溜まっていく状態なのですが、ハッキリとした症状がほとんどないので自分では気付きにくく放置されやすいものです。しかし治療をせずに進行すると、肝炎、肝硬変といった病気になる可能性が高まりますので注意する必要があります。

脂肪肝の改善治療

脂肪肝の改善治療脂肪肝を改善する為にはその原因となっていることを把握して、その要因に応じた治療方法を実施することが必要不可欠となります。

脂肪肝の治療法としては、原因となっている要因に対しての薬物療法が行われるケースもありますが、あくまでも基本となるのは【食事療法】や運動不足の解消によって肥満や糖尿病の改善を目指すことや、摂取するアルコールの量を制限するなどといった生活習慣の改善です。

脂肪肝になる原因

脂肪肝になる原因としてはその多くが【肥満】、【お酒の飲み過ぎ(アルコールの過剰摂取)】、【糖尿病】とされており、それらの原因を誘発する要因として共通するのは、栄養バランスの偏った食生活や慢性的な運動不足などといった生活習慣の乱れに集約されます。主にこのような生活習慣を続けていることで、中性脂肪が肝臓で通常の割合よりも蓄積されだして脂肪肝となってしまうわけです。

ただし上記に挙げた要因以外にも、無理のある過酷なダイエットをしたり、リバウンドを繰り返している場合などに、肝臓から脂肪が代謝される際に必要となるタンパク質が不足することで、中性脂肪が排出されずに溜まりだしていくケースもあるので注意する必要があります。

脂肪肝の食事療法

脂肪肝の種類の中でも飲酒を原因としない【非アルコール性脂肪肝】の場合、食事療法によって摂取するエネルギーの制限が必要になってくるのですが、基本的にまずは食べ過ぎは厳禁で栄養バランスのとれた食事を心掛け、標準体重になることを目標とします。

具体的に脂肪肝の食事療法で推奨されるメニュー内容は、低脂肪・高タンパク質の食品を使った料理が理想で、同時にビタミンや食物繊維を豊富に含んでいる野菜や果物を摂ることも大切です。反対に脂肪分と糖質を多く含んでいる食べ物などは極力控える必要があります。

低脂肪・高タンパク質な食べ物・食材

低脂肪でなおかつ高タンパク質な食べ物・食材としては、豆腐をはじめとする大豆製品、鶏ささみや脂肪の少ない肉、白身魚や貝類、卵白などが代表的な食品として挙げられます。

アルコール性脂肪肝

お酒が好きで【アルコール性脂肪肝】である人の場合はアルコール類を控えることが必須であり、比較的軽症である場合を除けば禁酒することが必要となりますし、アルコール性肝炎の疑いがある場合にはアルコール類は原則禁止です。

脂肪肝の状態から同じペースで飲酒を続けることで、肝炎・肝線維症・肝硬変へと進展する割合は高くなりますし、アルコール性肝障害の中でも初期段階である脂肪肝のうちに禁酒を行えば、短い期間で肝機能の改善も十分可能であることから、禁酒を実行することが重要なポイントとなります。

アルコール性脂肪肝の予防

アルコール性脂肪肝の予防対策としては、当たり前のことですが適量を守って飲み過ぎに気をつけることに尽きます。日本酒の場合、毎日3合以上を摂取する生活を5年以上続けているとアルコール性脂肪肝になる可能性がひじょうに高いと言われています。

日本酒1合のアルコール含有量に相当するのは、【ビール大瓶1本】、【ウイスキーのダブル1杯】、【25度の焼酎で0.6合】、【ワインでグラス1杯半ぐらい】といったようになります。

肝臓に効く食品・サプリメント

肝臓に効く食品・サプリメント肝臓の機能を高めたり改善するのに効果的な栄養成分としては、ウコンに含まれる【クルクミン】や牡蛎に豊富に含まれている【タウリン】などが有名で、それらの成分を配合したサプリメントもたくさん市販されています。

ウコンには肝機能を強化する【クルクミン】をはじめ、解毒作用を高める成分がいろいろと含まれているので、肝臓の疲労を緩和するといった効能が期待できます。

牡蛎には肝細胞の再生を促進したり、胆汁の分泌を促進して肝臓の働きを助ける【タウリン】の他、肝臓の代謝機能に重要な役割りをしている【亜鉛】を豊富に含んでいます。

ニュース・トピックス

【新たな国民病とも言われる慢性腎臓病(CKD)】
慢性腎臓病を悪化させる主因として、腎臓内で赤血球を生み出すホルモン「エリスロポエチン」を産生する細胞が炎症することで、性質が悪玉に変化することにあると東北大学の研究グループにより判明したとのこと。この細胞が炎症すると腎臓内にコラーゲンが沈着して繊維化が進み、腎臓が硬くなり機能が低下するそうです。

腎臓は血液を濾過して老廃物や不要なものを尿として体の外へ排泄する働きが一般的に良く知られていますが、先に述べたように赤血球を作るホルモンの分泌をしている他、血圧の調節や体内の水分やイオンバランスを調節していたりもします。

そんな重要な働きを担っている腎臓なんですが、日本では成人の約8人に1人は慢性腎臓病を患っていると推計されており、これだけの割合だと決して自分は大丈夫などと侮れないと思われます。

Yahoo!ニュースより参照抜粋